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2009.01.28 Wednesday
第92話 密教の色彩I
仏教のもつ色調は、本来は彩色豊かで、金色や銀色に輝く美しい世界を持つ。
殊に密教(真言宗)は、宇宙のあるがままを素直に肯定するため、極彩色の世界にその教えをあますことなく包み込み(様々な色彩も全て仏慧=教えとして肯定する)表現する。
例えば、法事や祈願のおりの僧の色衣がそうで、緋、紫、萌葱(もえぎ=薄緑)、黄色(おうしき)、浅葱(あさぎ=薄水色)等、更にその上に着けるお 袈裟は、一段と華麗で荘厳なもので、金襴の金糸銀糸の織りや刺繍は、あでやかで美しく、王朝絵巻の世界に身を投じているような気さえする。
真言宗では根本とする二つの経典(大日経・金剛頂経)によって教えを説くが、それぞれに幾何学的に図案化されて、極彩色絵画として二つの世界(大日経所依は『胎蔵曼荼羅』、金剛頂経所依は『金剛界曼荼羅』)で表現され、その教義は曼荼羅として展開される。
密教の色彩は、この曼荼羅にあますことなく描きだされ、極彩色の世界は、宇宙を凝縮した大日如来(大いなる生命)の「大原理=理」と、大いなる生命 を生き抜くための信仰生活の「智慧=智」を、汚れない「白」とし、共に蓮台に住す四仏(胎蔵四仏=宝憧如来・開敷華王如来・無量壽如来・天鼓雷音如 来 金剛界四仏=如来・宝生如来・阿彌陀如来・不空成就如来)を、「赤・黄・青・黒」で表し、その教えや意義を五色に託して展開していくのです。
殊に密教(真言宗)は、宇宙のあるがままを素直に肯定するため、極彩色の世界にその教えをあますことなく包み込み(様々な色彩も全て仏慧=教えとして肯定する)表現する。
例えば、法事や祈願のおりの僧の色衣がそうで、緋、紫、萌葱(もえぎ=薄緑)、黄色(おうしき)、浅葱(あさぎ=薄水色)等、更にその上に着けるお 袈裟は、一段と華麗で荘厳なもので、金襴の金糸銀糸の織りや刺繍は、あでやかで美しく、王朝絵巻の世界に身を投じているような気さえする。
真言宗では根本とする二つの経典(大日経・金剛頂経)によって教えを説くが、それぞれに幾何学的に図案化されて、極彩色絵画として二つの世界(大日経所依は『胎蔵曼荼羅』、金剛頂経所依は『金剛界曼荼羅』)で表現され、その教義は曼荼羅として展開される。
密教の色彩は、この曼荼羅にあますことなく描きだされ、極彩色の世界は、宇宙を凝縮した大日如来(大いなる生命)の「大原理=理」と、大いなる生命 を生き抜くための信仰生活の「智慧=智」を、汚れない「白」とし、共に蓮台に住す四仏(胎蔵四仏=宝憧如来・開敷華王如来・無量壽如来・天鼓雷音如 来 金剛界四仏=如来・宝生如来・阿彌陀如来・不空成就如来)を、「赤・黄・青・黒」で表し、その教えや意義を五色に託して展開していくのです。
at 17:52, houwa-sugano, ちょっといい話
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2009.01.21 Wednesday
第91話 密教の仏[13] 虚空蔵菩薩ii
虚空蔵菩薩は、三十三回忌の本尊である。三十三回忌は、俗に「留め」の法事とも言われ、虚空菩薩より上主の菩薩がいないことから、残された者の最後の勤めで、総てを立派に供養し尽くした意味からか、地方によっては半ばおめでたい法要として営まれる。
例えば、筆者の地区でも曾ては、赤飯を炊いたり、尾頭付きの魚が飾られ、塔婆供養も杉の立ち木を削って面を平らにして書き、頂点には茂る葉を残したまま建立したりした。
それは三十三年も脈々営々としてその家が続いている(立派に法要を営める)証しでもあり、長寿の現代とは違って、先亡の精霊と早く(自分が幼いうちに)別れるか、長寿を得ているかであり、とにかく夢のように長い月日(一万二千日)が経過している訳で、その篤い「おもい」の尊さに頭が下がる。
虚空蔵菩薩は、前項でも述べたように、日本には早くからその経典がもたらされ、山岳の修行者にとって、極めて重要な仏であり、その真言を日々三十五遍、二十一日乃至四十九日間誦すると、全宇宙的能力を有すること(すべてのお経や法を暗記する)を得るとされ、篤い信仰の対象であった。
虚空蔵菩薩の経には、様々な異名があり、「能満諸願大悲、福智円満、悉地成就、如意満足、平等一切、護国群家、天地明鏡、無病延命、不思議誓願、自在円満如意、随願如意、法界自在、依誦得法忍、依経得自在」等、列挙すると、その徳目の多さに目を見張る。
例えば、筆者の地区でも曾ては、赤飯を炊いたり、尾頭付きの魚が飾られ、塔婆供養も杉の立ち木を削って面を平らにして書き、頂点には茂る葉を残したまま建立したりした。
それは三十三年も脈々営々としてその家が続いている(立派に法要を営める)証しでもあり、長寿の現代とは違って、先亡の精霊と早く(自分が幼いうちに)別れるか、長寿を得ているかであり、とにかく夢のように長い月日(一万二千日)が経過している訳で、その篤い「おもい」の尊さに頭が下がる。
虚空蔵菩薩は、前項でも述べたように、日本には早くからその経典がもたらされ、山岳の修行者にとって、極めて重要な仏であり、その真言を日々三十五遍、二十一日乃至四十九日間誦すると、全宇宙的能力を有すること(すべてのお経や法を暗記する)を得るとされ、篤い信仰の対象であった。
虚空蔵菩薩の経には、様々な異名があり、「能満諸願大悲、福智円満、悉地成就、如意満足、平等一切、護国群家、天地明鏡、無病延命、不思議誓願、自在円満如意、随願如意、法界自在、依誦得法忍、依経得自在」等、列挙すると、その徳目の多さに目を見張る。
at 17:51, houwa-sugano, ちょっといい話
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2009.01.14 Wednesday
第90話 密教の仏[13] 虚空蔵菩薩i
愈々十三の「密教の仏」も、最後の虚空蔵菩薩を説くに至った。深遠な世界を、巧く伝達できたかが心配であるが、祖先から自分への尊い命の受け継ぎを感謝し、先亡諸精霊への追善供養に実践して戴ければ幸いである。
扠て虚空蔵菩薩は、八十億の菩薩の中で最も上主をなすと言われ、「宇宙の総てのものを含蔵し、無量の福徳・智慧を具え、常に衆生に与えて諸願を成就させる菩薩」で、「大日如来の福智二徳を本誓とする故に、同体」であるとも説かれ、身の丈は二十五由旬(一由旬は約7km=仏教辞典)で、真実の大身を現ずるときは、虚空(一切のものを包み込んだ空間=宇宙)と同じであるという。
そこで「虚空蔵」と号され、如意満願・悉地成就の優れた徳目で衆生を救済する。
虚空蔵菩薩は、奈良時代に既に盛んに修された「求聞持法(ぐもんじほう)」の本尊で、明けの明星が輝くとき、この菩薩の真言「ノウボ アキャシャ キャラバヤ ヲン アリ キャマリ ボリ ソワカ」を壱百万遍繰り返し、法の如く誦すれば、「一切の教法を暗誦し得る」とされ、弘法大師様も四国室戸岬で修行し、その成就の暁には、輝く明星が眼前に飛来し、口に入ったという驚くべき体験談が、自著に記されている。
密教の代表的な本尊で、「肉身に白衣、天冠に五仏(三十五仏)あり、右手に火炎のついた剣を持ち、左手は腰に当て宝珠を乗せた蓮華をもち、蓮華座に坐す。」
扠て虚空蔵菩薩は、八十億の菩薩の中で最も上主をなすと言われ、「宇宙の総てのものを含蔵し、無量の福徳・智慧を具え、常に衆生に与えて諸願を成就させる菩薩」で、「大日如来の福智二徳を本誓とする故に、同体」であるとも説かれ、身の丈は二十五由旬(一由旬は約7km=仏教辞典)で、真実の大身を現ずるときは、虚空(一切のものを包み込んだ空間=宇宙)と同じであるという。
そこで「虚空蔵」と号され、如意満願・悉地成就の優れた徳目で衆生を救済する。
虚空蔵菩薩は、奈良時代に既に盛んに修された「求聞持法(ぐもんじほう)」の本尊で、明けの明星が輝くとき、この菩薩の真言「ノウボ アキャシャ キャラバヤ ヲン アリ キャマリ ボリ ソワカ」を壱百万遍繰り返し、法の如く誦すれば、「一切の教法を暗誦し得る」とされ、弘法大師様も四国室戸岬で修行し、その成就の暁には、輝く明星が眼前に飛来し、口に入ったという驚くべき体験談が、自著に記されている。
密教の代表的な本尊で、「肉身に白衣、天冠に五仏(三十五仏)あり、右手に火炎のついた剣を持ち、左手は腰に当て宝珠を乗せた蓮華をもち、蓮華座に坐す。」
at 13:17, houwa-sugano, ちょっといい話
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2009.01.07 Wednesday
第89話 密教の仏[12] 大日如来iii
十七回忌は、十三仏の追善供養の法要には含まれないが、金剛界大日と共に両部として、極めて重要な本尊である胎蔵界大日如来を本仏として営まれるので、ここに記す。
胎蔵大日(本来「界」は付けない)は、大日経(大毘盧遮那成仏神変加持経)を所依として説かれ、胎蔵曼荼羅の真ん中に五色線に囲まれ、八枚の蓮弁を台座にして四仏四菩薩が描かれる「中台八葉院」の中心に、法界定印(両の掌を結跏趺坐の上で丸く組み合わせ、親指の先どおしを触れる)組み、金色に光り輝く身で、髷を結い宝冠を戴き、胸や腕や手首に金環を巻き蓮台に座す。
大日経は、三句の法門「菩提心(仏を目指す発心)を因とし、大悲(慈悲心)を根とし、方便(目的に近づく方法)を究竟(くきょう)とする」を徳目とし、この「自ら成仏を求め目指す心の発露を重大な核として、自分と他を区別することのない大らかな救済への慈悲のあふれる根源を持ち、飽くことの無い究極の悟り(成仏)を求め続ける過程」が、実は大日如来そのものの心であると説く。
又、その過程を真摯に求めるには、誰もが有する菩提心を、「如実知自心=にょじつちじしん(自分の心のように自在に観察し、解き明かし、知ること)」に獲得すれば、即疾に仏果(成仏)を得るという。
年重ねて壱拾七年(満十六年)、精霊は胎蔵大日に大悲大慈を説かれ、全てを救済され、愈々本覚を得て、菩提へ至るのである。
胎蔵大日(本来「界」は付けない)は、大日経(大毘盧遮那成仏神変加持経)を所依として説かれ、胎蔵曼荼羅の真ん中に五色線に囲まれ、八枚の蓮弁を台座にして四仏四菩薩が描かれる「中台八葉院」の中心に、法界定印(両の掌を結跏趺坐の上で丸く組み合わせ、親指の先どおしを触れる)組み、金色に光り輝く身で、髷を結い宝冠を戴き、胸や腕や手首に金環を巻き蓮台に座す。
大日経は、三句の法門「菩提心(仏を目指す発心)を因とし、大悲(慈悲心)を根とし、方便(目的に近づく方法)を究竟(くきょう)とする」を徳目とし、この「自ら成仏を求め目指す心の発露を重大な核として、自分と他を区別することのない大らかな救済への慈悲のあふれる根源を持ち、飽くことの無い究極の悟り(成仏)を求め続ける過程」が、実は大日如来そのものの心であると説く。
又、その過程を真摯に求めるには、誰もが有する菩提心を、「如実知自心=にょじつちじしん(自分の心のように自在に観察し、解き明かし、知ること)」に獲得すれば、即疾に仏果(成仏)を得るという。
年重ねて壱拾七年(満十六年)、精霊は胎蔵大日に大悲大慈を説かれ、全てを救済され、愈々本覚を得て、菩提へ至るのである。
at 13:15, houwa-sugano, ちょっといい話
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